フィリピン・イロイロ州の田舎町、サンタバーバラで日本食カフェを経営しているTakaです。
コロナ禍の影響で、お店の売上は大きく落ち込み、「これは本当にまずいな……」と毎日のように独り言をつぶやいていました。
周りを見渡せば閉店するお店が増え、人通りも少なくなり、町全体が以前とは違う静けさに包まれています。
いつの間にか
気づけば、Rainさんが私のパートナーになっていました。
私の感覚で例えるなら、『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編に登場するパームのような雰囲気を持つ女性です。
……この例えで伝わる人がどれくらいいるのかは分かりませんが(笑)。
Rainさんは31歳。
幼い娘さんがいる未亡人です。
背が高く、とてもスレンダーで、モデルのようなスタイルをしています。
お酒は私と一緒にいるときだけ少し飲みますが、タバコは吸いません。
そして、人のために一生懸命動こうとするタイプの女性です。
彼女の暮らし
Rainさんの家族は、私がこれまで出会った人たちの中でも特に生活が厳しい家庭でした。
家には水道がなく、ポリタンクで運んできた水を使って生活しています。
トイレも体を洗うのも食器を洗うのも、その水です。
家は竹やベニヤ板で作られた昔ながらの造りで、日本ではなかなか見る機会のない生活環境でした。
私が泊まりに行くときは、急な竹の階段を上がり、
私、Rainさん、娘さん、Rainさんの妹さん、そして妹さんのお子さん二人。
みんなで一つの部屋に寝ます。
最初は本当に驚きました。
「こんな暮らしがあるんだ」と、自分の知らなかった世界を見た気がしました。
不思議な存在
そんな環境で育ちながらも、Rainさんだけは英語がとても上手です。
頭の回転も速く、仕事や収入についても真剣に考えています。
もちろん家族もそれぞれ頑張っていますが、Rainさんは特に「自分が何とかしなければ」という責任感が強いように感じました。
彼女と知り合った当初は、「困っているなら少し助けよう。でも一定の距離は保とう」と思っていました。
しかし、一生懸命で裏表のない姿を見ているうちに、「もう少し彼女のことを知ってみよう」と考えるようになりました。
もちろん、不安もあります。
自分自身も生活に余裕があるわけではありません。
誰かを支えられるほどの力があるとは、とても思えません。
それでも、一緒に過ごす時間は居心地が良く、価値観も自然と合うと感じています。
自分でも少し意外だったこと
正直、自分でも少し驚いたことがあります。
フィリピンでは年齢差のあるカップルも珍しくなく、外国人が若い女性と交際している姿もよく見かけます。
そんな環境だからこそ、無意識のうちに「もっと若い人を選ぶという考え方もあるのかな」と頭をよぎった瞬間がありました。
でも結局、私が一緒にいたいと思ったのはRainさんでした。
見た目や年齢よりも、一緒にいて安心できることや、お互いの価値観が合うことの方が、私にとってはずっと大切だったようです。
そんな自分の本音に気づいた出来事でもありました。
この国の厳しい現実
それにしても、この状況は本当に大丈夫なのだろうかと思うことがあります。
生活が苦しくなり、将来に希望を持てない人も少なくありません。
以前、近所のサリサリストアで飲んでいたとき、ある女性から、
「もう辛すぎる。正直、生きるのが苦しい。」
そんな話を聞いたことがありました。
私は、
「今日は俺がおごるから、一緒に飲もう。難しいことは明日考えよう。」
そう言って、一緒にビールを飲みました。
もちろん、それで根本的な問題が解決するわけではありません。
それでも、その日は少しだけ笑顔になって帰ってくれたことを覚えています。
私が見ている範囲だけかもしれませんが、若くして子どもを持つ人も以前より増えているように感じます。
日本にもさまざまな社会問題がありますが、フィリピンにもまた別の難しさがあります。
だからこそ、この国が少しずつでも良い方向へ向かってくれたらと願っています。
お店も少しずつ改善

厳しい状況だからといって、何もしないわけにはいきません。
少しでもお店の印象が良くなるように、できる範囲で手を加えました。
まず、お店の前に暖簾を取り付けました。
日本語は読めなくても、「日本のお店らしい雰囲気」は伝わるかなと思っています。
さらに、メニュー写真もすべて撮り直しました。

以前より料理が分かりやすく、説明も加えています。
大きな投資はできませんが、小さな改善を積み重ねることが今の私にできることです。
風邪気味の日の一杯

少し風邪っぽかったので、この日は野菜たっぷりのキムチラーメンとビール。
自分で言うのもなんですが、やっぱり美味しい(笑)。
最近はチャーシューも改良しました。
以前は豚のお尻の部位を使っていましたが、今はあばら周りの肉に変更。
脂がほどよく入っていて、とろけるような食感になりました。
こういう小さな工夫を積み重ねながら、今日もなんとか前に進んでいます。


コメント