フィリピンでの生活から日本人特有の集団意識について考える

日本は田舎にいっても都市に行っても、どこも綺麗で技術も最先端であらゆるものが整理されている印象を受けます。

それに対してフィリピンは、道路は汚いし、野良犬や野良猫がたくさんいるし、ストリートチルドレンや物乞いが道路わきで生活しているのが当たりまえです。

けれども、私は「日本もいいけどフィリピンで暮らすのもなかなかいいな」とすぐに感じました。生活して1か月たっても2か月たってもその思いは変わりませんでした。

フィリピンの環境は決して良くないにも関わらず魅力を感じた理由は、日本にはない社会観や思想の違いがあったからです。

そこで今回はフィリピンと日本における社会や思想の違いについて少し話をします。

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集団意識が尊重されやすい日本

日本は個人よりも集団が尊重される社会だと私は感じることが多いです。

高校生の服装や髪形は、アイドルから街ゆく人たちまでみんな同じように私には映りますし、サラリーマンと呼ばれる人たちの服装・カバン・靴もだいたい同じように感じられます。

見た目だけではありません。考え方も集団から大きく異なる考え方をしている人は、「異端」として見られやすいですよね。

社会人になったら少し相手を尊重できるようになることもあって、「ちょっと個性的な考え方をしている人」と評価されるかもしれませんが、学校なら下手したらいじめの対象になるかもしれません。

もちろんこれは理由があって、学校なら「学校教育の思想・信条」が『正しい』とされるからでしょうし、会社に至っては「会社の思想・信条」が『正しい』とされているからではないでしょうか。

これに対して、私はよくもないし悪くもないと思っています。

そもそも、法律で分けられないことには、いいも悪いも存在しないと思うのが私のスタンスです。

ただ、フィリピンで暮らしているとはっきりと感じることができたのは、思想・主義における集団意識が日本よりも明らかに低いということです。

具体例をもとに話を進めていきます。

集団意識のメリットとデメリット

私が留学してある程度たった時に先生から一つ聞かれたことがありました。

それは「どうして日本人はいつも集団で行動して、自分の意見をすぐに言わないんだ?」という質問でした。

私はそこで先生に対して日本人ならではの集団意識について話をしましたが、「なんか日本人ってめんどくさいね」と言われてしまいました。

確かに日本の形態をとっていない国に住んでいる人からしたら、面倒に感じるかもしれません。フィリピンに限ったことではないと思います。

けれどもこの「集団意識」が教育面においても、企業の発展の面においても活躍したのは間違いありません。戦後の日本が発展できたのは日本人の団結力と努力の賜物です。

最初に話をした通り、どんな価値観にも正しい、間違いというものはなく、それぞれにメリットやデメリットがあるというのが私の考え方です。

そこでざっくりと集団意識のメリット・デメリットについて考えてみました。

集団意識のメリット

・同じ目標を集団で持つことにより、目標達成に向かって強い力でアクションを起こせる。

・同じ思想を持つ集団の中にいることで仲間意識・団結力が生まれる。

震災で支援物資が到着した時にも日本人は整列していたことは世界の多くの国で報道されたということは何度も耳にしたことがあります。これぞ日本人ですよね。

集団意識のデメリット

・自分たちは「間違っていない」「正しい」と思い込みやすい。

・多数派から外れた意見を発信しにくい。

といったところでしょうか。集団が変わり者をいじめる心理はこれに当てはまるかもしれません。

ちなみに私は、社会集団に属することもできるけど、自分自身の考え方が多数派ではないことを自覚しているタイプです。

集団だと「面倒くさい」と思いながらも必要に応じて周囲に合わせますが、好きなことができる・好きな発言ができる環境のほうがのびのびします。

多数派の思想をもつ日本人が外国に行くとどうなるか

さて、日本社会の中で集団生活を無難に続けてきた日本人がフィリピンで生活をするとどうなるか。

さきほど紹介した「先生の疑問」のようなシチュエーションが起こるわけです。

フィリピンにいる時点で自分自身の考え方が少数派になってしまうため、自分の意見をなかなか言えなくなってしまう。その結果、周りの意見を聞いてから無難な意見を答える。

同じ多数派集団生活タイプの日本人と過ごしているとお互いの気持ちが満たされるため、テンションがいつもよりも上がって元気になる。

これはフィリピンの人にとっては理解が難しいことなのかもしれません。

セブで見た日本人集団をフィリピン人はどう捉えていたか

セブに滞在したときに飲み屋で日本人の学生?らしい20代前半位の人達が20人くらいで飲んでいました。

何度も「カンパーイ」とみんなで掛け声をかけてお酒を飲んだり、集団で同じタイミングで「日本人最高!」みたいな掛け声を発して楽しんでいたんですよね。

皆さんめっちゃ幸せそうでした。みんなで「カンパイ」して、みんなで「ウェーイ!!」してる皆さんは誰もがいい笑顔でしたから。

ただ、それを見ていた私と一緒に行動をしていたフィリピン人は「日本人って普段静かだけどお酒飲んだら日本人同士のときだけ騒ぐよね」と感想をもらしていました。

私は「日本人パワー激しいな~」て程度の見ていたのですが、その人にとっては不思議な光景に映ったようです。

社会になじめない人は一度は経験してみたら?

私がフィリピンで出会った一人の日本人女性は、日本の集団生活になじめなくてずっと不登校だったそうです。

そんな彼女ですが、勇気を振り絞ってフィリピンに来てみたら過ごしやすくて本当にうれしかったと話していました。

「変わり者」なのは、あくまでも「日本の中で」変わり者なだけかもしれません。

「普通の日本人」は外国では「変わり者」になることだってあるかもしれません。

自分はもう駄目だ、とあきらめる前に一度留学してみてはいかがでしょうか。環境を変えることで知らなかった自分の可能性が広がるかもしれませんから。

不登校でフィリピンに行ってみたい人がいるようでしたらメール欄から連絡ください。できる範囲で相談に乗りますよ~。

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