フィリピンの人は恋愛話が好きな人が多いので、愛の告白に関して日本との違いを教えてもらったときの話です。
歴史的なフィリピンの愛の告白は聞いていて「引く」くらい大変なプロセスを経ていたので紹介します。
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伝統的なフィリピンにおける異性と交際するプロセス
私が語学学校の先生から聞いた限りですが、フィリピンの伝統では女性と正式に付き合うために『コートシップ:Courtship』という、女性に気遣いをする期間が設けられていたそうです。
その期間を無事に過ぎた後で男性が愛の告白行動を正式に行い、その結果受け入れられたならようやく女性と付き合う、というようなプロセスになります。
具体的なプロセスは以下の通り。これはなかなか大変です。
①グループで男女一緒に遊ぶ
いきなり1:1はダメだそうです。グループ交際からスタートして徐々に気があることをアピールすることが第一歩。
グループで遊ぶことができないなら、その時点でアウト判定なんだそうです。
なんか面倒くさいなぁ。
②男性が女性に対して「コートシップさせてもらえるか」を尋ねて許可をもらう。
グループの中でもお互いが意識しだしたところで最初の愛の告白です。コートシップを宣言することで、将来的に彼氏になりたいことをアピール。
もちろん断られたらスタートに戻ります。
③コートシップ期間を紳士で過ごす。
いよいよコートシップ期間がスタートします。日本人では考えられない期間の始まりです。具体的には以下のようなことを日常的に行っていきます。
・彼女の荷物を持つ
・彼女の家に定期的にお土産を持っていき、家族を含めて良好な関係を作る
・彼女を家や出先に迎えに行き、帰りも送る
・彼女に対して触れることはできない
・コートシップ期間は短くて半年、長くて1年ほど
日本とは違いますね。この伝統が残っているからこそ、彼女と仲良くなる=家族とも仲良くなるという図式が成立するのかもしれません。
この方法しか認められない環境ならチャラい男性は自動的に淘汰されていきますね。
④愛の告白行動をとる
コートシップ期間を満了し、さあいよいよ愛の告白です。
と言っても日本の愛の告白とは異なります。ここでは「愛の告白行動」を紹介します。雨降っていようが夜だろうが続けるそうです。返事がもらえないようなら次の日に持ち越し。
・彼女の自宅前で一晩中歌う
・彼女の自宅前で演奏する
彼女の家では家族会議を開き、その男性が本当にいい人材かどうか、お付き合いする値があるかどうかを話しあう。
その結果、彼氏としてふさわしいようなら彼女が家から外に出て、お互いの愛を確認してめでたしめでたし。
もちろん断られたらスタートに戻ります。
どうですか!?日本とは当然ながら全然違いますね。男性が女性の家の前で一晩中ギターを弾いたり、一晩中愛の歌を歌うなど、今なら一歩間違えたらストーカーですね。
しかもお付き合いする=家族と仲良くするということですので、自動的に家族に対する配慮も必要となるわけです。
いくら歴史的な愛の告白だとは言え、これは時間・労力共に相当なパワーを必要なのはいうまでもありません。
現代のフィリピンにおいて女性と交際するプロセスは大きく短縮されて、デートを繰り返した後にお互いが認めあえるなら交際スタートだそうです。
そんな歴史的背景も影響して、フィリピンにおいては女性から男性に対して愛の告白をするのは御法度なんですって。
女性はとにかく男性からのアプローチを待ちながら気がある素振りをすることが求められるそうです。日本とは違いますね。