フィリピン、イロイロ市でカフェを経営していたものの、様々な困難が重なり、緊急避難をするような形で店を閉じ、地方へ移動した私。
パスポートの奪還、弁護士を雇ってのオーナーとの折衷案の模索、新しいビジネス先の開拓、テスト販売、と3か月間の間できることを行い、ようやく2月から学校内でたこ焼き販売を行うことになりました。
私が期待していた通り、たこ焼きの売れ行きは好調。
さらに私に興味を持つ学生たちと少しずつ仲良くなっている最中です。
カフェ経営についてはこちら
前回はこちら
Contents
かなりの勢いで売れるたこ焼き
最初の一週間だけですが、私の売り上げはとてもいい状況です。
以前カフェを経営していた時は朝の8時から夜の9時や10時まで営業を行い、3000ペソ前後の売り上げだったのですが、現在は4時間の営業でほぼ同じくらいの売り上げとなっています。
日本人である私が、たこ焼きをフィリピンの高校内で販売していて、自分なりに「我ながらこれはずるいな」と思えるようなメリットがいくつも見えてきましたのそれを紹介します。
作っている最中も集客になる
私がたこ焼きを焼いている最中、一定数の人がほぼ見に来たり、遠くから観察しています。
そして見ている人だかりが、さらなる人を呼んでいるような状況です。
これはおそらくたこ焼きだからこそ見られるもので、もしほかのフィリピン料理を生徒の前で見せながら販売しても、多くの生徒にとっては魅力的には映らないと思われます。
特に、最初にひいた生地がある程度焼け、それを90度回転させるプロセスにおいて、面白がっている生徒が多くみられます。
これはたこ焼きを作る工程がひとつのパフォーマンスだといえそうです。
10ペソでも買える
フィリピンでは日本料理店はまだまだ値段が高いですが、私のたこ焼きは最低10ペソから購入することができます。
お金にゆとりがない子供でも、10ペソなら購入することができるのです。
新しい商品に対してすぐに「フリーテイストさせて」みたいなことを言い、ただで何かを食べようとするフィリピン人ですが、10ペソで購入できる、と伝えるとさすがに言い返せません。
なんだかんだ言って購入してくれるというわけです。
味がフィリピン人に合っている
この数か月間、たくさんのフィリピン料理を食べてだいたいの傾向をつかむことができました。
私のたこ焼きは完全な日本の味ではなくて、日本の味75%にフィリピンの味を25%入れている感じにしています。
そのことがおそらくは彼らにとって価値あるものになっているのかもしれません。
日本人が販売している
フィリピン人にとって一番メジャーな外国人はおそらく韓国人です。
日本人はそれほど有名ではありません。
ですが、日本人の私がこの田舎の学校で日本の食べ物を販売していることは生徒にとって興味の対象になってくれているようです。
何人かの生徒が私と話をするのを楽しんでくれていたり、友達になりたいと伝えてくれました。
中には日本語で「たこ焼きを三つ買いたいです。」「Takaさんのたこ焼きは本当においしいです。」と日本語で話してくれる子もいたりしてびっくり。
私としてはとてもうれしい限りです。
座席が必要ない
購入した瞬間に生徒はいなくなります。
滞在する必要がありません。
椅子を用意する必要も、テーブルを用意する必要もないのです。
カフェをしていた時とは大違いです。
ざっと考えただけでもこれだけのアドバンテージがある状況で販売をしています。
生徒が多いというメリット
やはり8000人の生徒はかなりの魅力です。
おそらくですが客単価はせいぜい20ペソ程度かと思われます。
現在毎日約3000ペソの売り上げがあるので、150人程度のお客さんが利用してくれていることになります。
生徒数は8000人と聞いていますから、毎日のお客さんは約2%の生徒のみです。
仮に4週間に1度私のたこ焼きを購入したのなら、毎日約200人の生徒が購入する計算になります。
2週間に1度の購入なら400人です。
貧乏な子供も中にはいますが、そういう生徒は一つだけ購入してじっくり味わって食べてくれています。
私としてはそれでも全然かまいません。
このまま安定した売れ行きを続けることができることを願います。
スタッフを募集しました
余りに忙しくて私一人では対応できずにどうしても待たせる時間ができてしまいます。
また、Josieは学校の関係もあるので3時や4時からの参戦となります。
なので基本的には一人で販売活動を行わなくてはなりません。
効率的に作業をしているつもりではいるものの10分近く目の前の生徒を待たせてしまうのは申し訳ない気持ちになるとともに、販売チャンスを逃しているので、改善をはかりたいところ。
また、いくら短時間勝負とはいえ、私の体力も結構やられてしまいます。
そこでスタッフを募集することにしました。
とりあえずは張り紙を貼って様子を見ます。
18歳から30歳まで、英語が話せて、食品販売の許可にかかわる証書を持っている人。
時間は12時半から5時で英語が話せる人。
こんな感じで募集をしました。
生徒は必然的に働くことはできませんが、生徒の兄弟が申し込みをすることを願いながら、しばらく販売を続けてみる予定です。
とりあえず、ようやく普段金額を気にせずに食べたいものを食べ、飲みたいものを飲むことができるようになりました。
これまでは25ペソの主菜か、35ペソの主菜かを確認しておかずを購入したり、15ペソ(33円)のサイダーを我慢して1ペソの水を飲むような生活を3か月続けてきました。
普通におかずを二品注文してご飯を食べられる自分が恥ずかしながらなんだか誇らしく思えます。
そして何よりも、3か月間文句ひとつ言わずにずっと私と一緒にいてくれたJOSIEにようやくお給料支払えるようになります。
うれしい!!
彼女の暮らしが少しでも楽になるといいな。