フィリピン人と仕事をする上で気をつけるべきこと

普段30人程度のフィリピン人従業員をマネージメントする立場で仕事をしています。

そのなかで、私が仕事を続けている上で把握してきたフィリピン人の課題を紹介します。

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1.時間を守らない

これは日本人からしたらありえないことなんですが、フィリピン人は時間に対してルーズな場合が多いです。フィリピーノタイムなんていう言葉もあるくらいです。

→フィリピン人にフィリピーノタイムについてどう思うか聞いてみたら斜め上の答えが返ってきた

最初は遅れたことに対して理由を聞いて、その都度アドバイスをしていたのですが、基本的にほとんど効果はありませんでした。

なぜなら真剣に考えていないからです。

遅刻をする→理由を聞く→アドバイスをする→また遅刻をするというような負のループを延々と繰り返します。

ちなみに、私がこれまで聞いてきた遅刻の主な理由は以下の通り。

・ジプニーをすぐに見つけられなかった

・渋滞が激しかった

私のアドバイス

早めに家を出発するようにしましょう。具体的には20分早く出発すれば間に合います。

結果:改善なし

・週末に実家に帰っていたので到着が遅れた

私のアドバイス

前日のうちに帰宅しましょう。

結果:改善なし

子供のような理由ですがこのようなことが頻繁に起こります。

効果的だった改善策

遅刻をした職員に対して、

①遅刻した日時が記載された書類を渡し、サインを求める。サインに応じない職員は職員の写真を撮る。

それでも繰り返し行う職員は、

②書類や写真を根拠とし警告を与える→給料一部カット→解雇というように段階を経て具体的に対応する。

このような方法は私は全く好きではないのですが、あまりにも改善が見られずに困り果てた結果です。合法的かつ効果的でした。

最初に何人か警告の書類を受け取った後に、驚くほど時間を守るようになりました。

少し残念ですが、道徳的な価値観で説明するよりも、システムを変えたほうが彼らの心には響くようです。

2.職員に対して注意をする

まず、やってはいけないのが大勢の前で彼らに注意をすること。これをやると日本人には理解できないのですが、プライドがひどく傷つけられるようです。

そのため個別に呼び出して、個別での指導が原則となります。

しかしながら、個別で話をして様々な理由を彼らなりに話しますが、基本的にはひどく利己的な理由であり、納得できないものが多いです。

私に対しての生徒からのクレーム

・授業の間に私用で携帯電話を使用する。

・授業を予定の時間よりも早めに切り上げる。

・授業を予定の時間よりも遅くスタートする。

・授業中に自分の話ばかりする。

・授業中に生徒の母語を学習しようとする。

・授業中に食べ物を食べる。

・生徒に金銭の借り入れを試みる。

このような行動を起こす職員が一定数おり、非常に困りました。

生徒から苦情を受けて、その旨を職員に個別に伝えていたのですが、全く効果はありません。

基本的に彼ら一人ひとりにそのような行動をとる理由があり、自分の行動が正しいと思っているからです。中にはしらばっくれる職員もいました。

私に対して強く反発する先生がいたのでマンツーマンでがっちり何が悪いのかを説明し、生徒に対する謝罪を求めたら、その人は次の日から来なくなってしまいました。

個人的には無責任だと私は考えているのですが、そういうお国柄なのでしょう。

ちなみに彼女の問題行動は

・授業の間に私用で携帯電話を使用する。

・授業を予定の時間よりも遅くスタートする。

・無断欠勤3日連続

というものでした。彼女なりの言い分は、

・家族から緊急の連絡が入っていたから携帯が手放せなかった。

・家族が病気だから休んだだけで結果的に無断欠勤になった。

・家族が心配だから授業前に家族の様子を確認した結果授業に遅れた。

というものでした。生徒からの苦情がとんでもないことになっていたので、説明しても自分の理由ばかりを正当化するので、らちがあきませんでした。

そこで私がとった方法を紹介します。

効果的だった改善策

週に一度行われる教師変更の際、生徒がクラスを変更するに当たってのフォームに、先生を変えたい理由欄を設け、必ず書くようにルール付けしました。

フォームは保存し、ネガティブな理由が多い先生に対して、上記フォームを根拠に新しい生徒を一定期間もたせないようにしました。

道徳的な視点で話をしても自己を正当化するだけなので、根拠をもとに線を引いた対応をするのが有効です。

もちろん、フィリピン人の先生の中にも、モラルや倫理観がしっかりしている人は一定数います。

そのような人は会社の中でも高いポジションにいたり、他の人たちから信頼される人柄と判断されます。どの国でも変わりないですね。

まとめ

基本的にはモラルや道徳観で話をしても、理解がすすまないことが多い。

こんなことをしてしまうと、こんな風にあなたが損をする。

こんなことをすると、あなたにこんな風に得をする。

というようなわかりやすい損得を中心にした話だと伝わることがありました。けれども基本的には深い理解は得られないことのほうが多い。

甘い部分を見せる(今回だけは許す)と、事情を変えて同じ行動を繰り返します。具体的に線を引いて、事前に全体との合意形成を図って、粛々とそのルールにのっとってマネージしていくとストレスが少なくすむことが多い印象です。

フィリピン人に将来どんな仕事がしたいのか聞いてみた【インタビュー】

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