フィリピンのイロイロにある田舎町、サンタバーバラにてMushin Japanese cafeを経営しなし、オンライン講師として働いて暮らしているTakaです。
今回はアパートのオーナーの不手際によって私が迷惑を被ってしまった話です。
突然オーナーがアプローチしてきました
ある日、普通にMushinで過ごしていたら、アパートのオーナーがやってきて、私と話がしたいというのです。
私が借りている場所なので断ればいい話ですよね。
私は2週間前に改装したばかりです。
それにスペースを借りるときにも、改装時にもあなたの許可をとっています。
ずいぶんとふざけたことを私に話してきました。
チキン屋で働く仲のいい女性とその旦那に詳しく話を聞いたところ、もともと全国規模のチキン屋との契約書には店の前は他のテナントを入れない、ということで合意をしてたらしいのですが、オーナーが勝手に合意を反故にして私の店を受け入れたようです。
それによって全国規模のチキン屋のCEOが切れてアパートのオーナーにふざけるなと圧をかけたようです。
そりゃそうなるわな。
けれどもそれがわからなくて、目先のお金のために適当なことをやってしまうのが、こっちに住んでいる頭のよくない人たちの典型的な行動です。
オーナーが伝えてきたことは、この画像にある私のスペースに関して屋根、奥と左の壁、手前のたこ焼きゾーンを全て撤去み利用したい、それがチキン屋との契約書に書かれている内容だとのことです。
なんでわかっていて私を受け入れるのかなー。
彼は私を正面右の青いシャッターの部分に移動するようお願いしてきました。
普通に考えたら不利ですよね。
私がなけなしの金を使って店をリノベーションしたこと
オーナーに許可を得ていること
チキン屋のスタッフの旦那も詳細を知らないがゆえにニコニコ顔で私の店の改装を手伝ってくれたこと
これらのことから、やりきれない気持ちになったそうです。
まぁ、彼女がそうなっても仕方ない。
案外状況を受け入れられた私
実は、私はそこまで落ち込んでいませんでした。
理由は二つ。
一つ目はそもそも、私はオーナーを信じていませんでしたし、彼がお金と見栄だけで生きているのは見ていて痛々しいほど伝わるからです。
だから必ずいつかこの人は私に迷惑をかけてくるか、お金を吹っかけてくるはずだ、という気持ちでいつも臨んでいました。
リノベーションにお金をあまり投資したくなかったのは、お金がないことも理由の一つでしたが、そもそもオーナーの人格に問題があるからです。
二つ目はオンライン講師の状況が思ったよりも順調だからです。
現在3週目になりましたが、個人での生徒が現在3名、プラットフォームを介した生徒が10名程度、合計20時間程度働けている状況です。
この20時間はMushinで私が1時間120ペソで働くのとは違います。
フィリピンのレートではなく、国際的なレートで働けるのです。
そして、私の生徒は今のところ皆さん満足してくれていますので、おそらく生徒数はもっと増えると思われます。
少なくとも、以前のようにお金がなくて【もうだめだ、つらい】という最悪な状況は脱しました。
とりあえず危機は脱することができて良かった。
このような経済状況・精神的な状況でしたので事実を案外素直に受け入れることができたのでした。
オーナーからの提案
オーナーがいい加減な男で目先の金のことしか考えていないから、このようなことがおきてしまいました。
不況でテナントが撤退した後は何度か理由をつけて私に他のスペースに移動するよう勧めてきたのはこのことが原因だったのでしょう。
もうすぐここに新しいテナント入りそうなんだけど。
おめでとうございます!よかったね。
こういう会話を何度したことか。
すすめてきたスペースはもう去年から誰も入っていません。
もう少し上手にアプローチすればいいものを。
普段から宝石と金をちらつかせて、歯にはサファイアを埋め込んで『Taka、見てこれ』なんて自慢してくる人です。
とりあえずオーナーがミスをやらかしたことは100パーセント確定しているので、どう自分に有利に物事を進めるかを考えていくことになります。
彼にとって困るのは、私が店から撤退すること、アパートから撤退することです。
なので彼も私を残したい。
とりあえず最初の打ち合わせでは、
1.私のスペースは全て平らにして駐車場にし、その駐車場の家賃はチキン屋が払うものの、私の客も駐車場として使えること
2.キッチンスペースは引き続き使用できるが、改装が必要になる。その費用は全てオーナーが負担すること
3.新しい飲食スペースの家賃はこちらが望まない移動になるため、家賃は現状と変わらないこと。
この3点においては合意を取れました。
まずまずの滑り出しです。
現状こうなっているのが、
赤い丸の部分は全て撤去、青い部分は移動です。
こんな感じにしなければなりません。
移動後は正面の部分はたこ焼きを焼く場所かつテイクアウト。奥はキッチンになります。
そして、店内飲食をしたいお客はキッチンの奥にあるスペースを使ってもらう。
多分ですがうまいこといけるはずです。
私のお店を全て撤去してしまえば見晴らしは相当よくなるはずですから、私の店内飲食スペースも視認できることでしょう。
かつ、新しいスペースは今のような野ざらし状態ではなく、完全にビルの一部になっていますので、雨、風、粉塵、温度に関しては今よりも環境はいいはずです。
そして駐車場スペースができるので、今よりも車で来てくれるお客にとっては快適になります。
私のお店の前で現在も違法駐車を繰り返しているバイク屋の人たちは今後一切駐車できなくなります。
駐車場はお客のみの使用ですし、駐車場の前にバイクを停めると正規のお客は使用できなくなるので駐車不可。
私のお店のテイクアウトゾーンはお客が頻回に使うので駐車不可。
彼らが使えるスペースはもうなくなるので、彼らにとっては非常に困る状況になるはずです。
さぁ、どうなるでしょうか。
こんな日はRhaneさんと一緒にたくさん飲んで、たくさん寝ようと思い、お酒を飲んでいたらチキン屋で働く女性の旦那さんが部屋を訪ねてきてくれました。
彼はお酒をもってきており、私たちと一緒に飲むことになりました。
お酒を飲んでからは、彼は涙を流しながら私に何度も何度も謝罪。
『TakaとRhaneが一生懸命考えて改装したばかりなのにこんなことになって申し訳ない。』
『チキン屋、Chooks to goは全国規模の店なので、俺の力では何もできない。』
『せめてキッチンを改装するときには俺に働かせてほしい、お金はいらないからただで俺を使ってくれ。』
こんな風に心がきれいなフィリピン人もたまにはいるんです。
だから私は今もフィリピンで暮らしているんでしょうね。
普段ストレスになる人たちを多く目にしていると、たまにいい人がいると本当にうれしくなる。