フィリピン・イロイロにある田舎町、サンタバーバラとパヴィアにて、Mushin Japanese Cafeを経営しながら、小銭を集めることで毎日どうにか生きているTakaです。
従業員による裏切りがありました
私の店に転売目的の女性が来るようになってから、どこで彼女が販売しているか気になり始めた私。
フェイスブック警察となりパトロールをしていたところ、私のたこ焼きにどうにも似ているたこ焼きを発見。
販売者のプロフィールを見てみると、どうにもJenniに似ています。
もしやと思い、その人物の写真を調べたらJenniが映っており、どうやらJenniの姉でした。
まいりました。
去年のJosieの一件で、私に対してやらしてくれた人に私がどんな対応をして、どんな目に合わせているのか、Jenniは一番近くで見ていました。
それにも関わらず今回の一件。
そして私はすでにお店の商品の味の一部を彼女と共有しているのです。
困りました。
Josieは以前からふざけ態度を私にとっていたので、ああいう目にあって当然だとは思うのですが、今回のJenniは本当に一生懸命に働くいい子だったので、余計にショックでした。
Rhaneさんはただただショックなようで、「Jenniどうして?」と話すばかり。
その日の晩はほとんど眠ることができませんでしたが、とりあえず本人と話をしてみることにしました。
Jenniと面談
さて、次の日の朝に面接です。
私が彼女の顔を見た途端、「もう終わった、死のう」みたいな顔をしている彼女。
どうやらチキン屋の女性がJenniに伝えたみたいです。
「本当に申し訳ございませんでした」といい、お店のカギを渡すJenni。
まずは話をしてみよう、と思い、「嘘をついたりごまかしたらどうなるかわかってるよね」と、念を押したうえで、彼女と時間をかけて話をしてみることにしました。
なるほど。
Josieのときとは全然違う理由です。
Josie、姉、母親、親戚共は私を最初からだますつもりで私にアプローチしてきましたが、Jenniは自分がしていることのことの重大さもわかっているし、さらにはこの様子。
全く違います。
Jenniに「Mushinで働くことは好きなの?」と聞いてみると、「とても好きだから、今罪悪感でいっぱいです。Takaの顔をみて話ができない」との返事が。
結局のところ、続投してもらうことにしました。
・Jenniとしか共有していないレシピの一部がある
・よく働くし能力も高い
・罪悪感でいっぱいなのが見ていて伝わった。
というのが理由です。
さらには
「たこ焼きを売りたいのなら、俺に事前に断りを入れなさい。フィリピンの経済がひどいことになっているのはもちろん知っているから、基本的には販売許可します。」
「ただし、Mushinとして販売して、販売した日には売り上げに関係なく70ペソ(150円)を私に払いなさい。」
「販売したいのならお姉さんをここに連れてきなさい。私が直接話をします。」
と伝えたところ、とっても驚いた様子を見せる彼女。
そりゃそうです。
首になるかと思いきや、雇用は継続、販売は可能、さらにショバ代はたったの150円。
もちろんこれには理由があります。
彼女の技術を外部に流出させたくないですし、今回の経験から彼女がいろんなことを学んでくれればいいと思ったからです。
Rhaneさんがうまく立ち回る
そんなことがあったのち、仕事を終えて彼女が去って行ったのですが、しばらくしてRhaneさんから「帰りが遅くなる」と連絡がありました。
いつもよりも1時間超遅くなって彼女が帰ってきたのですが、話を聞いてみると「Kezzaの家に行き、Jenniも一緒に話をしてきた」というのです。
どうやらJenniは涙ながらに「Takaによくしてもらってありがたいけれども罪悪感がいっぱいでどうしたらいいかわからない」と話していたそうです。
KezzaはKezzaで家族や一緒に住んでいる彼氏との関係で悩みがあったそうです。
そういうことについて話をしてきた、なんて私に伝えるRhaneさん。
次の日、JenniもKezzaもとても嬉しそうにRhaneさんと話をしています。
いつも誰もが楽しそうに話をするのを見ていますが、きっと彼女は人のこころを大切にして話ができる女性なのでしょうね。
たまにOne pieceの話題になった時に「このことも知らないでOne piece好きとか話しているのがありえないわー」とかいいつつマウント取るのしばらくやめようと思います。
私にとってもいい経験になりました。