フィリピン・イロイロの田舎町で、平日の午後だけ高校内でたこ焼きを販売している私。
どうにか、貯金を切り崩しながら生活する日々から抜け出すことができました。
ですが、安心できる状況ではありません。
4月から学校は約2か月間の夏休みに入り、生徒たちは登校しなくなります。
つまり、私の販売場所もなくなってしまうのです。
新しい販売拠点を見つけなければなりません。
学校では他のお店よりもたくさん売れているだけに、この流れを止めたくはありません。
とにかく販売場所がない
私が住むサンタバーバラは田舎町です。
「田舎なら空き店舗もたくさんあるだろう。」
最初はそう思っていました。
ですが、現実はまったく逆でした。
町の中心部は意外とコンパクトで、メインストリートには昔から営業している小さなお店がぎっしり並んでいます。
借りられるような空きスペースは、ほとんどありません。
一方で、少し通りを外れると空きスペースはいくつか見つかります。
しかし、人通りは一気になくなります。
以前経営していたカフェ「MUSHIN」で、人が通らない場所では商売が成り立たないことを痛感していたので、その選択肢はありませんでした。
私なりに町を分析してみる

地図を見ながら、サンタバーバラの人の流れを整理してみました。
まず、人が集まる場所です。
一つ目は、現在販売している高校。
生徒一人ひとりのお金は多くありませんが、生徒数が圧倒的なので十分な売上になります。
二つ目はマーケット。
毎日たくさんの人が買い物や荷物の搬入に訪れます。
特に火曜日と金曜日のマーケットデーは、おそらく数千人規模になります。
ただ、利用者の多くは低所得層。
中間層以上の人は、清潔さや快適さを求めて別の場所へ行く印象です。
そして三つ目が、全国チェーンのスーパー「Save More」。
こちらはマーケットよりも清潔で、少し余裕のある人たちが利用しています。
ただ、この店舗は現在、国道沿いへ移転工事が進められています。
完成すれば、人の流れは大きく変わるはずです。
強い飲食店を観察する

もちろん、繁盛している飲食店も調べました。
一番気になったのは、町外れにあるバッチョイのお店です。
営業時間は朝8時半から午後3時まで。
かなり強気な営業スタイルですが、いつ行ってもお客さんがたくさんいます。
席は40席ほど、スタッフも10人近く。
価格も決して安くはありません。
それでも人が集まります。
正直なところ、なぜそこまで人気なのか、今でもよく分かりません。
それでも、毎日2万ペソ近く売り上げているのではないかと思うほど繁盛しています。
もう一軒のバッチョイ店も人気店です。
こちらは立地が良く、さらに支店を2店舗展開しています。
そして、全国チェーンのシュウマイ店。
24時間営業で、学生や低所得層に人気があります。
こうして町全体を見渡しても、やはり一番人が集まる場所には、すでに誰かがお店を構えています。
空いている場所は、人が歩かない。
それが現実でした。
発想を変える

そこで私は考えました。
「空いている店舗がないなら、営業中のお店の空きスペースを借りればいい。」
数日間、メインストリートのお店を観察し続けます。
すると、一軒のガス屋さんに約2メートル四方のデッドスペースを発見しました。
ここなら、たこ焼きが焼けそうです。
早速、オーナーと直接交渉しました。
私から提示した条件は3つ。
・月3,000ペソで場所を借りたいこと。
・ガスは必ずこのお店から購入すること。
・利用期間は夏休み中の2か月間だけであること。
そして結果は……
まさかの即答でOK。
思っていた以上にあっさり決まりました。
もしかすると2,500ペソでも借りられたかもしれません。
以前からガスを購入していたこと。
そして、高校で販売している実績や写真を見せられたこと。
そのあたりが信用につながったのでしょう。
次の目標
これで、4月と5月の販売場所は確保できそうです。
高校では1日4時間しか営業できませんでしたが、ここでは朝から夜まで営業できます。
しかも、お客さんは高校生だけではありません。
社会人や家族連れなど、新しい客層にもアプローチできます。
もちろん、これはゴールではありません。
この2か月でできるだけ多くのたこ焼きを販売し、地域で知名度を高めること。
そして、人とのつながりを増やし、将来的にもっと条件の良い場所を見つけること。
それが今の目標です。


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