フィリピン・イロイロの田舎でビジネス2021 その6 日本語を学ぶフィリピン人

フィリピンのイロイロにある田舎町、サンタバーバラにてたこ焼きやラーメン、餃子なんかを売りながらどうにか生活しているTakaです。

貧困層が圧倒的に増え、乞食が増えてきたことからも不況が実感できる状況が続いています。

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フィリピンではお金がない層が増えたようです

フィリピンが、とははっきり言えませんが私の住んでいるイロイロにおいては間違いなく貧乏な人が増えました。

画像の物乞いはずっと以前から続けている物乞いですが、最近はこういう感じの人が増えたし、人の消費が低迷しています。

もともとフィリピンは豊かな国ではありませんが、最近はお金がない層が増えてきた印象です。

人々の消費行動に変化がみられるようになりました。

ロックダウン明けは、引きこもっていた人たちが外に出て、友達とカフェに行ったり食事をしたり、というような鬱積していたストレスを発散するような時間とお金の使い方をしている印象を持つことも多くあったのですが、今は違います。

そもそも、外に出る人が減りました。

トライシクルというバイクにサイドカーをつけたおじさんたちはたくさん見かけるのですが、彼らは無駄にガソリンを消費しながら町の中をぐるぐる回っているだけです。

そして、外出する人はマーケットに行って野菜や肉・魚などを購入するためにお金を消費しているのです。

そんなわけですから、飲食店のようなところでお金を落とす人は減ってしまいました。

これによると、2020年9月の段階で760万世帯が貧困におちいってしまったようです。

人数でいうとひと家族6人としても約4000万人が貧困に陥っていることになりますね。

フィリピンの貧困層は日本の生活保護層のような裕福なくらしができるわけではなく、野ネズミ、犬などを食べることもありますし、犯罪に手を染めることも珍しくありません。

前回の調査から半年以上が経過しているわけですが、もちろん現状の方が悪化しています。

そんな状況ですので、私は手を打たなければなりません。

日本語を学びたいフィリピン人

日本語を学びたいフィリピン人の理由はもちろん家族を助けるためです。

一昔前は共興ビザでの来日が簡単でした。

そのため、若い女性を中心に日本に来て、表向きはエンターテイナーですが、そのほとんどの女性がフィリピンパブで働き、状況によっては風俗店で働くというような道筋をたどっていたようです。

先日私のお店に、お母さんと高校生の娘さん家族が来てくれました。

お母さんも美人で娘さんもかわいくて、すごいなぁと思っていたのですが、お母さんが私が日本人だとわかると、自分がかつてダンサーとして日本で働いていた、と話をしてくれました。

ちょっと詳しく聞いてみたら、娘には話せないが食べるためにショーパブで働いていたようです。

前置きが長くなりましたが、今と昔は状況が変わり、フィリピン人が入国するためには一般企業で働くのが王道ルートとなりました。

そのためには語学力が必要なのです。

具体的には日本語能力試験「JLPT」というものがあり、その中でN4というレベルに達する必要があります。

こんなレベルです。

これはなかなか難しいレベルです。

基本的な「ひらがな」「カタカタ」「小学校6年生程度までの漢字」「文法」「敬語表現」

などが一通り理解していないと解けない問題です。

このレベルの日本語を理解し、無事にN4レベルのテストに合格すると、日本に行くためのビザを日本の会社が発行してくれて、彼らは日本で働くことができるというわけです。

日本語を学びたいフィリピン人の所得層

次に、日本語を学びたいフィリピン人の層に関してです。

貧乏すぎず、金持ち過ぎずの層が該当するかと思われます。

貧乏な人は、そもそも学習の意欲が余りに低いからです。

金持ちな人は、日本語を勉強しなくても家族のビジネスで十分な暮らしができるので学ぶ必英語以外の言語を学ぶ必要性がない。

以上の理由から、フィリピン人にに言語を教えるビジネスは経済的な成功はほぼないはずです。

語学学校の教師として稼ぐなら、フィリピン人以外を対象とした方がはるかにいい。

マンツーマンレッスンなら時給2000円以上でも講師の能力が高ければ生徒は獲得できます。

フィリピン人対象なら、グループクラス上限4人で1時間一人150ペソ×4=600ペソ(1300円)、

マンツーマンなら1時間200ペソ(440円)、これくらいが個人で行うなら限界かなと思われます。

ま、今回の私は経験を積むことも含まれているので、彼ら相手に日本語教師をすることになりました。

私が今回勉強を教えてみたところ、5人が意欲を見せてくれました。

生徒さんをA,B,C...Fさんとします。

Aさん、22歳男性

大卒。おしゃれ。英語を流暢に話し、社会性がある。

Bさん、35歳男性

高卒。チキン屋のおばさんの旦那でニート。

朝8時から夜の8時までチキン屋の前で携帯のゲームをして過ごす。

酔ったときに私に日本語を話したいとアプローチをしてくれた。

英語が苦手。社会性がある。

Cさん、25歳女性

大卒、英語を流暢に話す。レベルは低いものの、もともと日本語を勉強している。社会性がある。

Dさん、27歳女性

大卒、英語を流暢に話す。レベルは低いものの、もともと日本語を勉強している。社会性がある。

Eさん、25歳女性

大卒、英語を流暢に話す。レベルは低いものの、もともと日本語を勉強している。社会性がある。

Fさん、22歳

大学生、英語が堪能。日本語のレベルが非常に高く、アニメ好き。

A,Bさんはグループ

C,D,Eさんはグループ

Fさんはマンツーマンです。

こんなラインナップ。

授業をしてみたところ、日本語生まれて初めてのAさんに比べ、日本語を少し知っていると話すBさんは、なかなか理解できないという状況になってしまいました。

基本的な「つくえ です」「いすです」「つくえでは ありません」「いすではありません」という「名詞 です」「名詞 ではありません」の理解が困難な様子でした。

他の生徒が理解していて、楽しい!!というような状況でも、Bさんは十分に理解できていないのです。

Bさんはその後戦線離脱。

経済的な理由と理解度の問題です。

今回、私の授業は100ペソだったのですが、あんなに授業を受けたいと話をしていたBさんは、当日になって100ペソが支払えないというのでした。

私にとっても最初の授業だったので、「お金はいらないから、一緒に勉強しませんか?」と伝えたところ、参加してくれました。

他の生徒さんは100ペソを普通に支払い、さらには私のお店でアイスティーやたこ焼きを購入してくれましたのですが、もちろんBさんはできません。

結局のところ、お金があるということはこういうことなんだな、と思える現実でした。

賢い人は賢い人のコロニーを作る

賢くない人は賢くない人のコロニーを作る

こうやって見えない壁を今後も感じていくのでしょうか。

差別はない、と多くの人が話すのですが、彼らは上流階級の人間と関わる機会が人生においてほとんどないだけ。

上流階級の人も差別はないと話しますが、そもそも、彼らは貧乏人が集まるマーケットでの買い物なんてしません。

立派な塀に囲まれた家で、買い物は全てがFoodPandaとか、高いものしか置いてない食料品店で買い物をします。

僕のような外国人はどちらにも触れる機会があったりするから真相がわかる。

「フィリピンには差別や偏見はほとんどない」と言い切る彼らの実態はここから生まれる。

フィリピン暮らしは楽しい。

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