フィリピンで外国人の私は、同じアパートのフィリピン人より高い家賃を払っていた

フィリピン生活

「以前、あそこのアパートに住んでましたよね?」

たこ焼きを焼いていたある日、お客さんから突然そう声をかけられました。

「そうそう。前に住んでたよ」

すると、そのお客さんが何気なくこう言ったんです。

「私もずっとあそこのアパートに住んでいるんですよ。家賃、3,500ペソですし」

「……え?」

一瞬、聞き間違いかと思いました。

「3,500……ですか? 4,500じゃなくて?」

このとき私は初めて知りました。

同じアパートに住んでいたフィリピン人より、私は毎月1,000ペソも高い家賃を払っていたんです。

しかも、話はそれだけではありませんでした。

初めてフィリピンで一人暮らしをした頃

これは、コロナが始まった頃の話です。

当時の私はフィリピンで初めて一人暮らしをしていました。

まだ土地勘もなく、フィリピンのアパートの相場もよく分かっていませんでした。

だから、大家さんから提示された家賃をそのまま払っていました。

最初の家賃は5,500ペソ。

「5,500ペソなら、まあ、こんなものなのかな」

そんな感覚でした。

ところが、コロナが始まると状況が変わりました。

私が住んでいたアパートは、まだ入居者が少なかったんです。

そして大家さんから、

「何かいいアイデアはないか?」

と、よく相談されるようになりました。

大家さんに家賃についてアドバイスした

当時はコロナが始まったばかり。

これから何ヶ月続くのか、何年続くのかも分かりませんでした。

そこで私は、

「一時的に家賃を下げて、入居者を募集したらどうですか?」

と提案しました。

ただし、ずっと安い家賃にするのではなく、

「6ヶ月ごとに契約を見直す形にしてはどうでしょうか」

と伝えました。

まずは安い家賃で入居者を集める。

そして半年ごとにコロナの状況を見ながら、家賃を据え置くのか、少しずつ元に戻すのかを判断する。

私はそんな方法を提案したんです。

大家さんはこの話をとても気に入ってくれました。

そして、うれしいことに、私の家賃も5,500ペソから4,500ペソに下げてくれました。

大家さんは、

「みんな4,500ペソにして入居者を募集する」

という話をしていました。

当時の私は、

「いいアドバイスができたな」

「大家さんの役にも立てた」

「しかも自分の家賃まで1,000ペソ安くなった」

くらいに思っていました。

まさか、このときすでに別の家賃設定が存在していたとは知りませんでした。

なぜか私はアパートのマネージャーになっていた

その後、少しずつ入居者が増えていきました。

大家さんも喜んでいましたし、私も、

「人の役に立ててよかったな」

と思っていました。

ところが、別の問題が起きました。

なぜか私は、アパートのマネージャーのような扱いをされるようになったんです。

大家さんと私が何度か話しているところを、入居者に見られていたからかもしれません。

入居者がトラブルを抱えるたびに、なぜか私の部屋をノックするようになりました。

「こういう状況なんですけど、修理してもらえませんか?」

夜でも、早朝でも、相談に来ることがありました。

例えば、

「雨漏りがするので、部屋を見てもらえませんか?」

と言われれば、私が部屋を見に行きます。

雨漏りしている場所の写真を撮って、大家さんに送ります。

「インターネットの調子が悪いんです」

と言われれば、Wi-Fiの状況を確認して、大家さんに伝えます。

もちろん、私はアパートの管理人ではありません。

そんな仕事を正式に頼まれたわけでもありません。

それでも、

「大家さんの役に立てるなら」

と思って、しばらく対応していました。

そして私は引っ越すことにした

そんなことが続くうちに、私は少しずつ、

「このアパートに住み続けるのは、もう難しいな」

と思うようになりました。

そこで、自分のお店にもっと近い場所に新しいアパートを借りて、引っ越すことにしました。

その後、私は偶然、とんでもない事実を知ることになります。

「家賃3,500ペソですよ」

ある日、たこ焼きを焼いていると、お客さんから声をかけられました。

「以前、あそこのアパートに住んでいましたよね?」

「そうそう。前に住んでたよ」

「私もずっとあそこのアパートに住んでいるんですよ。家賃、3,500ペソですしね」

私は思わず聞き返しました。

「……え? 3,500……ですか? 4,500じゃなくて?」

すると、

「え? 4,500ペソ払ってたんですか? 私の部屋は3,500ペソですよ」

と言われました。

私は、

「いや、私は最初5,500ペソ払っていて、その後4,500ペソに下げてもらったんです」

と説明しました。

すると、さらに驚くことを言われました。

「私の部屋、エアコン付きで3,500ペソですよ」

「……え?」

私の部屋にはエアコンがありませんでした。

しかも雨が降ると、雨水が入ってくることもありました。

それなのに私は、最初5,500ペソ。

その後4,500ペソに下げてもらったとはいえ、他の入居者は3,500ペソだったんです。

しかも、エアコン付き。

さすがに私は、何が起きているのか分からなくなりました。

大家さんに確認してみた

どうしても納得できなかったので、私は大家さんに連絡しました。

すると、大家さんから返ってきた答えは、私が予想していなかったものでした。

「別にそれは問題ではないですよ。アパートの家賃は、住むテナントによって変わりますから」

……。

「テナントによって変わる?」

では、私はなぜ最初5,500ペソだったのでしょうか。

そして、なぜ他のフィリピン人の入居者は3,500ペソだったのでしょうか。

もしかすると、

「外国人だから高い家賃だったのでは?」

と考えてしまいます。

もちろん、大家さんが「外国人だから高くした」と明確に説明したわけではありません。

だから、これはあくまで私自身が当時感じた疑問です。

ただ、結果として私は、ローカルの入居者より高い家賃を払っていました。

私は大家さんのために何をしていたのか

ここで、もう一度整理してみます。

私は大家さんのビジネスについて相談を受けていました。

そして、

「家賃を下げて入居者を募集したらどうか」

と提案しました。

その結果、アパートには少しずつ入居者が増えていきました。

さらに、入居者からトラブルの相談を受ければ、私が対応しました。

雨漏りの写真を撮る。

Wi-Fiの問題を確認する。

入居者のクレームを聞いて大家さんに伝える。

私は、頼まれたわけでもないのに、大家さんのためにそうしたことを続けていました。

そして私は、

「大家さんの役に立てた」

と思っていたんです。

ところが、実際には私は、ローカルの入居者より1,000ペソ高い家賃を払い続けていました。

これは金額の問題ではない

もちろん、3,500ペソと4,500ペソの差が、ものすごく大きな金額だと言いたいわけではありません。

私が一番納得できなかったのは、金額そのものではありません。

自分が他の入居者より高い家賃を払っていることを、大家さんから説明されていなかったこと。

そして、大家さんのためにいろいろと協力していたにもかかわらず、その事実を私は偶然知ったことです。

しかも、その事実を知ったのは、大家さんとの話し合いでも、契約書の確認でもありません。

たまたま、たこ焼きを焼いているときでした。

お客さんが来て、

「以前あそこのアパートに住んでいましたよね?」

と話しかけてくれた。

そして、たまたま家賃の話になった。

その会話がなければ、私は今でも気づいていなかったかもしれません。

フィリピンで外国人として暮らすということ

フィリピンで生活していると、

「なんでこうなるの?」

と思うことがあります。

日本では当たり前だと思っていたことが、フィリピンではそうではないこともあります。

外国人として生活していると、価格や契約について「自分だけ違うのでは?」と感じる場面もあります。

もちろん、今回のケースだけを見て、

「フィリピンでは外国人は必ず高い家賃を払わされる」

と言いたいわけではありません。

実際、家賃は部屋の条件、契約時期、大家さんとの交渉などによって変わることもあります。

ただ、少なくとも私の場合は、同じアパートで、他の入居者より高い家賃を払っていたことを後から知りました。

そして、それを知ったときは、かなりショックでした。

今になって思うこと

当時の私は、大家さんを助けたいという気持ちで行動していました。

アパートの入居者を増やすために相談に乗る。

入居者からのクレームを大家さんに伝える。

雨漏りやWi-Fiの問題にも対応する。

「誰かの役に立てるなら、それでいい」

と思っていたんです。

でも、今になって思えば、自分が善意でやっていることと、相手が自分をどう扱うかは別の問題なんですよね。

親切にしたから、相手も同じように誠実に対応してくれる。

残念ながら、必ずしもそうなるわけではありません。

だから、フィリピンに限った話ではありませんが、外国で生活するなら、

「相手を信用すること」と「自分で確認すること」は別に考えたほうがいい。

私はこの経験から、そう学びました。

みなさんはどう思いますか?

今回の話を聞いて、みなさんはどう思いましたか?

外国人に対して、同じアパートの他の入居者とは違う家賃を設定することは普通なのでしょうか?

もし家賃が違うのであれば、その理由を事前に説明するべきなのでしょうか。

また、大家さんを助けるために無料で相談に乗ったり、入居者からのクレーム対応までしていた私に対して、このような対応をするのは普通だと思いますか?

 

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