フィリピンで現金を盗まれた話|鍵をかけた部屋に入った犯人はセキュリティガードだった

フィリピンでビジネス|失敗・トラブル

皆さんこんにちは、たかです。

今日は、7年前にフィリピンで実際に経験した出来事についてお話しします。

今となっては笑い話にできる部分もありますが、当時は本当に怖かったです。

何が起きたのかというと、鍵をかけて外出しているはずの部屋から、毎日のように現金が少しずつなくなっていったんです。

最初は、自分の数え間違いだと思っていました。

でも、何日たっても同じことが続きます。

しかも、部屋には荒らされた形跡がありません。

ドアも壊されていない。

窓も閉まっている。

それなのに、お金だけが少しずつ消えていく。

「じゃあ、一体誰が?」

最終的に犯人は分かりました。

でも、その正体は、私がまったく予想していなかった人物でした。

今回は、そんなフィリピンでの海外生活中に実際に経験した、現金盗難の話です。

フィリピンに引っ越してきたばかりの頃

当時、私はまだこの町に引っ越してきたばかりでした。

高校の中にある小さなキヨスクを借りることができて、そこでたこ焼きの販売を始めた頃です。

今のように日本語を教えたり、いろいろな仕事をしていたわけではありません。

毎日お店に行って、たこ焼きを焼いて、売り上げを持って部屋に帰る。

そんな生活をしていました。

当時は銀行口座に毎日の売り上げを入れるような環境でもなかったので、売上金を部屋に置いていました。

そして夜になると、部屋に鍵をかけて近所の食堂へ行きます。

夕食を食べて、少しだけお酒を飲んで帰ってくる。

そんな、ごく普通の毎日でした。

ところが、ある日から違和感を覚えるようになります。

部屋に置いていた現金が、少しずつ減っているんです。

最初は気のせいだと思いました。

なくなっているのは、300ペソとか400ペソくらい。

決して大きな金額ではありません。

しかも私は毎晩少しお酒を飲んでいました。

ですから、

「酔って計算を間違えたんだろう」

くらいに考えていました。

ところが、それが1日だけでは終わりませんでした。

1週間。

10日。

毎日のように同じことが起きるんです。

売り上げを何度も数え直しました。

現金も確認しました。

それでも、なぜか毎回300ペソから400ペソほど足りない。

「これは本当に計算ミスなのか?」

そう思い始めた頃には、だんだん気味が悪くなっていました。

毎日300~500ペソずつ現金が消えていく

さらに確認していると、お金の減り方にあるパターンがあることに気付きました。

なくなるのは、決まって300ペソとか400ペソ。

多くても500ペソくらいです。

つまり、100ペソ札が3枚、4枚、ときどき5枚。

大金を一気に盗むわけではありません。

本当に少しずつなんです。

そこで、私は初めてこう思いました。

「これ、誰かがわざと少しずつ盗っているんじゃないか?」

でも、おかしいんですよね。

私は夜に食事へ行く時も、朝に店へ行く時も、必ず部屋に鍵をかけていました。

窓も閉めています。

部屋が荒らされた形跡もありません。

ドアや窓が壊されているわけでもありません。

誰かが部屋に入った形跡がないんです。

それなのに、お金だけがなくなる。

「もしかして、自分がお酒を飲みすぎて勘違いしているのかな」

そんなことまで考えました。

でも、毎日同じようにお金がなくなる。

さすがに、これは偶然ではありません。

気が付けば、被害額は2万ペソを超えていました。

当時の私にとっては、本当に大きな金額です。

「この部屋で何かがおかしいことが起きている」

そう考えざるを得なくなりました。

ノートパソコンを防犯カメラ代わりにしてみた

そこで私は、一つの作戦を考えました。

当時使っていたノートパソコンを、防犯カメラ代わりにできないかと思ったんです。

調べてみると、動くものを感知すると自動的に録画を始めるソフトがありました。

そこで、そのソフトをパソコンにインストールしました。

見た目は普通のノートパソコンです。

画面も真っ暗。

スリープ状態にしてあります。

でも、実際には内蔵カメラが動いていて、誰かが部屋に入れば自動的に録画されるようにしていました。

その日も私は、いつもと同じようにシャワーを浴び、部屋に鍵をかけて外へ出ました。

近所で夜ご飯を食べて、少しだけお酒を飲みます。

そして、いつも通り部屋へ帰りました。

正直、この時も半信半疑でした。

「何も映っていないかもしれない」

そう思いながら、録画データを確認しました。

すると……。

そこには、信じられない光景が映っていました。

部屋のドアが開き、一人の男が普通に入ってきたんです。

その人物は、アパートのセキュリティガードでした。

彼は部屋の中を歩き、置いてあった売り上げの現金を取り出しました。

そして、お金だけを持って部屋を出ていったんです。

私は映像を見た瞬間、本当に言葉を失いました。

毎日、笑顔で挨拶をしてくれていた人です。

まさか、その本人が合い鍵を使って私の部屋に入り、現金を盗んでいた。

そんなことは夢にも思っていませんでした。

防犯カメラに犯人が映っていた

犯人が分かったので、その日の夜、私はすぐにアパートの管理者へ連絡しました。

もちろん、録画した映像もあります。

「これで解決するだろう」

私はそう思っていました。

ところが、管理者から返ってきた対応は、私が期待していたものとはまったく違いました。

最初に言われたのは、

「もう夜10時です。そんな時間に、そのようなことで連絡するのは失礼です」

という内容でした。

私は、

「いや、お金を盗まれたんですよ?」

と思いました。

でも、その日は話になりませんでした。

そこで翌日、改めて録画した映像を証拠として送りました。

すると今度は、別の説明を受けました。

私の記憶では、

「彼は生活が苦しく、十分な給料を払えていなかった。その結果、このようなことが起きてしまった。本当に彼には申し訳ない」

というような内容でした。

正直、その説明を聞いても私は納得できませんでした。

盗まれたのは私のお金です。

被害額は2万ペソ以上。

当時の私にとっては、350ドル近い金額です。

決して小さな金額ではありません。

私は録画という証拠もあるので、せめて盗まれたお金を返してもらえないかとお願いしました。

しかし、管理者から返ってきた答えはさらに厳しいものでした。

「彼が何月何日に、いくら盗んだのか。その詳細な証拠がない以上、返金することはできない」

そう言われたんです。

私は、

「それなら警察へ相談します」

と伝えました。

すると今度は、

「警察には行かないほうがいい」

と言われました。

さらに、

「あなたにとって不利になるかもしれない。今後フィリピンへ入国できなくなる可能性もある。私たちは、あなたがブラックリストに載ることを望んでいない」

という話までされました。

本当にそうなるのかは、私には分かりません。

ただ、当時の私は海外で一人でした。

まだこの町に引っ越してきたばかりで、頼れる人もほとんどいません。

そんな状況でそう言われると、やっぱり不安になります。

一番つらかったのは、お金を盗まれたことではなかった

この出来事で一番つらかったのは、お金を盗まれたことだけではありませんでした。

証拠を持って相談したにもかかわらず、誰も自分の立場に立ってくれていないように感じたことです。

当時は本当に悲しかったですし、悔しかったですね。

「自分は海外で一人で何をやっているんだろう」

そんな気持ちにもなりました。

もちろん、盗まれた2万ペソ以上のお金も大きかったです。

でも、それ以上に、

「自分が困っている時に、誰も助けてくれない」

と感じたことのほうが精神的にはきつかったと思います。

結局、私は別のアパートへ引っ越した

その後、私は別のアパートへ引っ越しました。

管理者とは、それ以上この件について話をすることもありませんでした。

返金についてお願いすることもやめました。

正直、これ以上関わっても状況は変わらないと思ったからです。

今振り返ると、あの時はそれでよかったのだと思っています。

もちろん、2万ペソ以上のお金を失ったことは今でも悔しいです。

でも、それ以上に大切なのは、自分が無事にその場所を離れられたことでした。

フィリピン生活で学んだ海外の防犯対策

この経験から、私は海外生活における防犯について、かなり考えるようになりました。

一番強く感じたのは、

「鍵をかけているから絶対に安全」というわけではない

ということです。

当時のアパートには、部屋の前に防犯カメラがありませんでした。

もし合い鍵を持っている人がいれば、部屋に入ること自体は難しくなかったのかもしれません。

そして、もう一つ学んだことがあります。

セキュリティガードがいるからといって、その場所が必ず安全とは限らない。

もちろん、これはセキュリティガード全体を批判しているわけではありません。

ほとんどの人は真面目に仕事をしていると思います。

ただ、外から見ただけでは、その人が本当に信頼できるかどうかまでは分かりません。

だからこそ、海外で生活するなら、自分の財産は自分で守るという意識が必要だと思います。

現金を部屋に大量に置かない。

防犯カメラがあるか確認する。

貴重品を一か所にまとめない。

信頼できる人だからといって、必要以上に油断しない。

こういった基本的な防犯対策は、日本にいる時以上に意識しておいたほうがいいと思います。

海外では「お金を取り戻すこと」より大切なこともある

そして、もう一つ。

私は犯人と直接対峙しなくて本当によかったと思っています。

もし感情のまま本人を責め立てていたら、もっと大きなトラブルになっていた可能性もあります。

海外生活では、

「どうやってお金を取り返すか」

だけではなく、

「どうすれば自分の安全を確保できるか」

を考えることも重要です。

当時の私は、お金を取り戻すことよりも、その場所から離れることを選びました。

もちろん、2万ペソ以上のお金を失ったことは本当に悔しかったです。

でも、それ以上に大切なのは、今こうして無事に生活できていることだと思っています。

7年前のフィリピン生活を振り返って

正直に言うと、今となっては笑い話です。

でも、7年前の私は本当に焦りました。

お金もありませんでしたし、海外で頼れる人もほとんどいませんでした。

だから、あの時は本当に困りました。

それでも、こういう出来事も含めて、私にとっては海外生活であり、フィリピン生活だったんだと思います。

もちろん、もう二度と経験したくはありませんけどね。

海外に住んでいると、日本ではなかなか経験しないような出来事に遭遇することがあります。

良いこともあります。

楽しいこともあります。

でも、当然ながら、嫌なことや怖いこともあります。

私にとって今回の出来事は、その中の一つでした。

ただ、こうした経験をしたからこそ、海外で生活するときに何を気を付けるべきなのかも分かるようになりました。

もし皆さんが海外生活をすることになったら、ぜひ防犯についても一度考えてみてください。

そして、もし同じような状況になったら、皆さんならどうしますか?

すぐに警察へ行きますか?

それとも、セキュリティガード本人に直接話しますか?

あるいは、管理者に強く抗議したり、法的な手段を取りますか?

皆さんならどうするか、ぜひコメントで教えてください。

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