フィリピンで7年間採用してわかった面接の現実|応募者が来ない?遅刻?私が実際に確認していること

フィリピンでビジネス|スタッフ管理

フィリピンのイロイロ州サンタバーバラで、日本食カフェを経営しながら日本語教師をしているTakaです。

これまで約7年間、何度もスタッフ採用を行ってきました。

前回の記事では、フィリピンの履歴書(Resume)事情についてご紹介しました。

今回は、その続きとして実際の面接で起こることや、私が面接で必ず確認しているポイントについてお話しします。

もちろん、これは私の小さな日本食カフェでの経験です。すべてのフィリピン企業に当てはまるわけではありませんが、現地で採用を考えている方や、フィリピンの就職事情に興味がある方の参考になれば幸いです。

書類選考を通過するのは半分程度

求人を出すと、多くの応募があります。

しかし、履歴書を確認すると、

「この人とは一度話してみたい」

と思える方だけを面接へ進めます。

例えば10人応募があった場合、面接まで進むのは4~5人ほどです。

その後、一人ずつ連絡を取り、面接日時を決めます。

ここまでは日本でもフィリピンでも大きな違いはありません。

しかし、この先が日本とは大きく違います。

面接に来ない応募者は珍しくない

皆さんに質問です。

5人と面接の約束をしたら、実際に何人が来ると思いますか。

私の場合は1~2人です。

残りの3人ほどは来ません。

しかも、「行けなくなりました」という連絡すらないことがほとんどです。

日本で生活していた頃の私には、本当に驚きでした。

日本なら30人と面接を約束すれば、29人くらいは来るでしょう。

急な事情で来られない場合でも、多くの人は事前に連絡をくれます。

しかし、フィリピンでは無断キャンセルは決して珍しいことではありません。

もちろん、面接のために予定を空けて待っている立場としては残念な気持ちになります。

それでも7年間採用を続けていると、

「これもフィリピンではよくあることなんだ」

と受け止められるようになりました。

遅刻対策として面接案内に一文を追加した

応募者が来てくれたとしても、今度は別の問題があります。

それは遅刻です。

約束の時間になっても現れず、こちらから連絡しても返信がないことがあります。

その場合は、その時点で選考を終了します。

また、15分、20分遅れて来る応募者も少なくありませんでした。

そこで現在は、面接日時を伝える際に次の一文を加えています。

面接は5分以上遅刻された場合、自動的に選考対象外となりますのでご了承ください。

このルールを伝えるようになってから、遅刻する応募者は大幅に減りました。

たった一文ですが、非常に効果がありました。

早く来すぎても困ることがある

逆に、面接時間よりかなり早く来店される方もいます。

中には1時間前に到着する方もいました。

時間に余裕を持つこと自体は素晴らしいことです。

しかし、お店では営業や仕込みなど通常業務があります。

あまり早く来店されると、

  • 応募者は長時間待つことになる
  • スタッフが気を遣う
  • お客様が座る席を使用してしまう

など、お互いに負担が生まれます。

私としては、5~10分前くらいに来ていただけると、一番スムーズだと感じています。

履歴書を持参しない応募者もいる

面接が始まると、また驚くことがあります。

それは、

「履歴書はスマホで送ったので、それを見てください。」

と言われることです。

もちろん、事前にデータを送っていただくことは問題ありません。

しかし、面接では履歴書を見ながら質問したり、内容を確認したりする場面が多くあります。

紙の履歴書があるだけで、面接はとてもスムーズになります。

そのため現在では、

「紙に印刷した履歴書をご持参ください。」

という一文も面接案内に加えています。

それ以来、この問題はほとんどなくなりました。

書類選考前に突然来店する応募者もいる

さらに驚いたのは、履歴書だけ送って、面接の連絡を待たずに直接来店される方がいることです。

もちろん、お店に興味を持っていただけることは嬉しく思います。

しかし営業時間中は、お客様への対応や調理などで忙しい時間帯もあります。

突然来店されても、十分に対応できないことがあります。

また、スタッフに対して、

「まだ募集していますか?」

とだけ聞いて帰られる方もいました。

採用では履歴書だけでなく、このような基本的なマナーも見られています。

丁寧なあいさつをし、面接の連絡を待ってから来店するだけでも、印象は大きく変わると思います。

面接で最初に確認するのは通勤ルート

面接が始まると、私が最初に確認することがあります。

それは、

Googleマップで住んでいる場所の近くを見せてもらうこと

です。

正確な住所を知りたいわけではありません。

毎日どのようなルートで通勤するのかを、一緒に確認したいだけです。

そのあと、

  • 今日ここまで何分かかったか
  • 普段はどの交通手段を使うか
  • 片道の交通費はいくらか

も聞いています。

通勤時間と交通費は離職リスクにも関係する

フィリピンでは、日本ほど交通機関が安定していません。

時間帯によってはトライシクルが見つからなかったり、渋滞が発生したりします。

通勤時間が長いほど、

  • 遅刻
  • 欠勤
  • 退職

につながる可能性も高くなります。

また、交通費が高いと、お給料から差し引かれる生活費の負担も大きくなります。

私は交通費を支給するためではなく、

応募者が無理なく長く働ける環境かどうか

を確認するために質問しています。

小さなお店だから全員がいろいろな仕事を担当する

通勤について確認したあとは、仕事内容を詳しく説明します。

私のお店は小規模なので、

  • 接客
  • 注文受付
  • 調理
  • 仕込み
  • 洗い物
  • 掃除
  • 買い出し

など、一人ひとりが幅広く担当します。

もちろん、

「料理をしたことがありません。」

という方もいます。

しかし、それほど心配はしていません。

誰でも作れるようにレシピを工夫し、一つずつ教えているからです。

私が大切にしているのは、

役割を固定することではなく、チーム全員で助け合うこと

です。

小さなお店だからこそ、この考え方がとても重要だと思っています。

最後に家族を紹介してもらう理由

仕事内容の説明が終わると、最後に必ず行うことがあります。

それは、家族を紹介してもらうことです。

紙とペンを渡し、簡単な家系図を書きながら説明してもらいます。

私も最初に自分の家族を紹介してから、応募者にお願いしています。

この質問には3つの目的があります。

1. 英語で説明する力

完璧な英語である必要はありません。

自分が知っていることを、相手に分かりやすく説明できるかを見ています。

2. 説明する順序

どのような流れで話すのか。

何から説明するのか。

相手が理解しやすいように話そうとしているかを確認しています。

3. 情報を整理する力

家系図を書きながら説明すると、情報を整理し、それを論理的に伝える必要があります。

私は絵の上手さを見ているわけではありません。

仕事でも、お客様への説明やスタッフ同士のコミュニケーションは欠かせません。

そのため、このような基本的な説明力は非常に重要だと考えています。

まとめ|採用では履歴書だけでなく基本的な行動も見ている

今回は、私が実際に行っている面接についてご紹介しました。

フィリピンで採用を続けていると、

  • 面接に来ない応募者
  • 遅刻する応募者
  • 早く来すぎる応募者
  • 履歴書を持参しない応募者
  • 面接前に突然来店する応募者

など、日本ではあまり経験しなかった出来事にも数多く出会いました。

そのたびにルールを少しずつ改善しながら、現在の採用方法になっています。

もちろん、私は日本人で、小さな日本食カフェを経営しています。

そのため、一般的なフィリピン企業とは異なる部分もあるでしょう。

それでも、この経験が、

「フィリピンではこんなこともあるんだ。」

「自分の採用でも取り入れてみよう。」

と思っていただくきっかけになれば嬉しく思います。

次回は、採用が決まってトライアル勤務が始まったあと、私がどのような点を見ながらスタッフを育成しているのかについてご紹介したいと思います。

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