今回は私のアパートでハウスキーピング兼調理補助をしているスタッフの話です。
お金に困った社会的弱者のフィリピン人がとった行動についてになります。
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誰かが私の部屋をノックしました
ある日、日本語をいつものようにオンラインで教えていた時の話です。
コンコン
ノックの音が聞こえました。
私は日本語を教えているときは基本的に100パーセント生徒に集中します。
たとえRhaneさんがいても、彼女と視線を合わせることも、コミュニケーションをとることもありません。
誰からの電話もでません。
ほぼ100パーセント私の部屋をノックする人よりも、私の生徒のほうが優先順位が高いからです。
中には私との50分に5000円超を支払っている生徒もいます。
彼らが私を選んでくれたことに感謝していますし、彼らのレベルアップのためにできることはすべてやりきりたい、というのが私の信念です。
もちろん、その日も無視をしていました。
ですが、コンコン、コンコン
ノックがやみません。
あまりにしつこいので生徒に謝罪をしてドアを開けることに。
私にお金を払うようにいうフィリピン人
すると、そこにはアパートのハウスキーピング兼、調理スタッフのおかまの男性がいたのです。
私は「???」状態。
彼と話したこともありませんから。
すると
250ペソです。
ちょっとまて、何だこの人は。
挨拶もせずにいきなり「金を払え?」
何のお金かの説明もない。
今はオンラインの仕事をしているからあとでね。
すぐにドアをしめて生徒に謝罪をする私。
この時の生徒は某アメリカ人の有名インスタグラマー兼ゲーム実況配信者の女性。
登録者数100万、週に3回レッスンを受けてそのうち一回授業料を払ってお休みしてくれて、さらには美人という、私にとってはありがたい生徒様です。
授業を終えた私は、再度ハウスキーピングの人に話に行きました。
今は時間があるからもう一度事情を説明してくれないか。
はらってください。
彼の英語のレベルが低いこともあり、どうにも状況がつかめない私。
そこで彼を私の店のスタッフのところにつれて行き、翻訳させてみました。
すると、私にとっては信じられないことが。
このフィリピン人は私に彼が購入したものの代金を払わせようとしていました
あきれる私。
後で返すから。
あなたの考えがあるだろうが、オーナーと話をする。
今君と話すことは何もない。
オーナーと話をしました
普段はお金を渡す時くらいしか自分からアプローチをしない私。
オーナーに「ちょっとあなたのスタッフの行動について相談したい」と話したところ、顔つきが変わっていきました。
そりゃそうだ。
私はいつも店と部屋の家賃を先払いで半年以上、それも必ず現金で払う優良住居者。
彼らにとってはおそらくですが、そこそこありがたい存在のはずです。
ちょっと本人を呼びます。
そもそもお金を借りるために部屋を訪ねるとは何事だ!
彼もわかってくれたことですし、もうしないと私は信じますよ。
今度からじゃなくて、今この時間から気をつけなさい。
スタッフにもすぐに私に報告するように伝えるから。
いつも見られていると思いなさいよ。
例え相手が悪くてもフィリピンでは注意しすぎるのはよくない
今回、オーナーと話をすることで私が大事にしたかったのは「再度同じ行動をとらない」と約束させることでした。
彼は自分から非を認めていたし、泣きながら私に謝罪できたので、根っからおかしい人ではなさそうです。
単純にお金がないことで、行動パターンを変えてしまったのでしょう。
私が一番注意していたのは「追い詰めすぎて反感を買わないこと」です。
この国では外国人は恨まれると何をされるか本当にわかりません。
恨みが理由で平気で人を殺すし、殺したらどうなるかなんて深く考えないような人たちが大半の国です。
たまに日本人が殺されるようなニュースがありますが、私はほぼ恨みによる殺害じゃないかと考えています。
彼はこの出来事の後も仕事を続けています。
私は彼に「もう終わったことから敵意はないよ」というメッセージを込めて最低限の挨拶をするようにしています。
仲良くする必要はありませんが、敵を作らないのがこの国で生きていくコツではないでしょうか。